日本を支えているのは自動車産業だけです
一昔前までは日本の産業を支えているのは自動車産業と家電産業でした。ところが家電産業はその後、韓国や中国に次々と追い抜かれてしまいました。さらに輪をかけてパソコンの分野では卓越した能力を発揮した台湾に追い越されてしまいました。日本の企業が台湾の企業から買収される姿を見ていて辛くなった人たちも多いのではないでしょうか。今、現時点で、日本を支えているのは自動車産業だけです。これは例えば東南アジアなどを海外旅行すると、すぐにその意味が理解できます。東南アジア旅行の中心はインドシナ半島とマレー半島です。これらの地域には魅力的な国々がたくさんあります。例えばミャンマー、タイ王国、ラオス、カンボジア、ベトナムなどの魅力的な国が多いのですが、マレー半島にはタイ王国の南部とマレーシア、そして最南端にはシンガポールがあります。これらの国々で走り回っている車を観察してみれば一目瞭然です。圧倒的に日本車の数が多いのです。アメリカやドイツの車はごく少数であるということができます。
自動車部品工場の品質管理に大いに貢献したのが
日本の自動車産業を根底から支え続けてくれているのが、例えば東京の下町にある自動車の部品工場です。これらは全て中小企業ということができます。中小企業ですがその技術力は大企業に決して負けません。ものづくりで大切なのが部品の精度です。最初は正確な寸法を測定するための器具としてノギスを使っていましたが、今ではすっかりそれがマイクロメータに取って代わられました。マイクロメータに取って代わられたのには理由があります。マイクロメータを利用することによって自動車部品の品質を格段に向上することができるからです。歯車を利用して1/100ミリまで人間の目で確認できるようになりました。それで自動車部品工場からは正確な部品が短時間でたくさん供給できるようになったという次第です。自動車部品工場の品質管理に大いに貢献したのがマイクロメータということになります。
10年ほど前の計量法の改定でそうなりました
自動車部品工場のクオリティコントロールで欠かせないのが長さを測定する測定器具です。長さを測定する器具の画期的な進化により、そこで製造できる部品の精度とクオリティが格段に高まりました。それを可能にさせてくれているのが、スイスのジュネーブに本部があるISO国際標準規格が提唱する品質管理手法です。これらの計測器はしかるべき認定業者からJCSSの検定を受けなければなりません。JCSSの検定に合格すれば合格証が発行してもらえます。このJCSSの合格検定証はとても大切なものです。常に計測器の傍に備え付けておくことが義務づけられています。10年ほど前の計量法の改定でそうなりました。